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![]() ~夜道を照らすこけし人形~ 「ここって、もしかして、東北の温泉地?」 「ご冗談を、東京は葛飾、堀切でござんす」 「へえ~!でも、なんで、東京のど真ん中にこけしが?」 ![]() 堀切菖蒲園へ行った帰り、少し足を延ばして、「堀切四季のみち」へ立ち寄ってみたところ、桜並木に立つ、こけし人形の形をした街灯に、びっくり。 ![]() この光景を目にしたら、「何故、こんなところにこけしが?」と、誰しも不思議に思うことだろう。 「堀切とこけし」の結びつきはよくわからないが、「堀切四季のみち」は、ネーミングをはじめ、地域住民のさまざまなアイデアを取り入れて作られた遊歩道で、街灯も、そのひとつとか。 そういわれてみれば、歩道に埋め込まれている絵タイルも、てんでん、ばらばらで、統一がない。 ![]() ![]() ![]() 花菖蒲は、堀切菖蒲園が近いからであろうが、土星とも、麦藁帽子とも見える絵や、まるで水族館の看板のような、さまざまな魚を描いたもの、戦国時代の合戦を思わせる絵、車に鳥・・・、と、盛りだくさん。 ![]() ![]() ![]() 「堀切四季のみち」には、120本のソメイヨシノが植えられており、花見の名所でもあるそうだ。きっと、春には、見事な桜のトンネルが、目を楽しませてくれることだろうが、今は、両側から覆いかぶさるように葉が生い茂り、強い陽射しを遮ってくれているが、ひんやりと涼しい木陰は、昼でも、薄暗く、その中に立つ顔のない、いわゆる"ノッペラボー“のこけしは、どこか、不気味な感じだ。 ![]() 中には、頭部が壊されて、普通の電球に挿げ替えられているものもあったが、顔が描かれていないのは、リアルすぎると怖いという意見も出たから、なのだそうだ。 とはいえ、あたりが暗くなって、灯りがともり、夜道に顔のないこけしが、ぼーと浮かび上がったら・・・、と想像すると、なにやら、真夏の怪談めいていて、一人で歩くのは、やっぱり怖い、という気がする。 ![]() ![]() そういえば、子供の頃、お土産にこけし人形をいただいたことが何度かあったが、あの頃は、今のように、アニメのキャラクターの縫いぐるみなどはなかったから、こけし人形は、当時の女の子の間では、結構人気があり、いただくとうれしくて、大事にしていたものだった。 ![]() 長い間、忘れるともなく忘れていた「こけし人形」に、ひょんなところで再会し、昔の日々が蘇ってきたが、東北地方の郷土人形であるこけしは、漢字では、「木形子」、「小芥子」などとも書き、土湯系、弥治郎系など、10の系統があり、産地によって特色があるといわれている。 堀切の街灯が、どの系統のこけしを模したものなのかはわからないが、提案をした方は、もしかしたら、東北のご出身で、郷里の名産品のこけし人形に、並々ならぬ愛着があるのではなかろうか。 ![]() 「ふるさと」という言葉からは、温もりが感じられるが、最近は、ふるさとの訛りを売り物にした、なまドル(なまっているアイドル)が出現。その代表格が山形出身の佐藤唯で、「にじいろジーン」という番組では、「唯が行ぐがらな~♪」などのコーナーを受け持っているが、「VTRば、見でけろ!」といった山形弁の響きが、温かくて、かわいらしい、と人気なのだそうだ。 ![]() また、津軽弁とジャズという異色の取り合わせの「津軽弁ジャズ ジャズだが? ジャズだじゃ!」という伊藤君子のミニアルバムも、発売されているが、津軽弁が耳に心地いい、とこちらの方も好評なのだとか。 津軽弁では、「サマータイム」は、「夏(なづ)になれば暮(くらし)コあずまし」となるが、津軽出身の人が聴いたら、ふるさとの訛りが懐かしくて、胸がジーンとなるのかも知れない。 ![]() あの「堀切四季のみち」でも、こけしの街灯を見上げて、故郷の風景や、自分の子供時代、離れて暮らす家族や友人のことなどを、懐かしんでいる人がいるのではなかろうか。 室生犀星が、 ”故郷は、遠きにありて思うもの” と、詠っているように。 ![]() *写真をクリック→左上に出た小窓を最大化すれば、写真を拡大してご覧いただけます。
by pooch_ai
| 2009-07-15 15:46
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