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独り言


とりとめのないつぶやき
by pooch_ai
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潮風が運ぶ花便り


 ~白木蓮咲く運河沿いの散歩道~



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弥生の空は、あくまでも青く澄み渡り、風もなく、穏やかな日差しの下、120本もの白木蓮の花が、今を盛りと咲き誇っている光景は、やはり見事であった。








 紙粘土の制作をしている友人が、お雛様を作ってくれた。これまでにも、壁掛けや人形、小物入れなどをいただいており、今度はどんな「お雛様を?」と、楽しみにしていたのだが、包みを開けたとたん、「あら可愛い!!」と、思わず、感嘆の声を上げてしまった。

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 「顔を書くのが難しかった」と彼女は言っていたが、女雛の目の一寸吊り上がった表情が、なんともキュートで、チャイナドレス姿のクーニャンを連想させ、雛人形なのに、どこかエキゾチックな風情が感じられるのも、魅力だった。



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 台座や衣装ばかりか、後ろ姿の長く垂らした髪にも、花の髪飾りがついているのには、「芸が細かいわね」と、感心させられたのだった。





 それから数日後、お礼の電話をした折、隅田公園の白木蓮が話題にのぼり、そうだ、あの、汐浜運河沿いの白木蓮を見に行ってみようと思ったのだった。


このところ花粉症の症状がひどく、鬱陶しい気分だったが、逆に気が晴れるかも知れないとの期待もあり、帽子にサングラス、マスクという「まるで逃亡犯のような出立ち」(?)で、“潮風の散歩道”へと、向かったのだが、予想は的中。早すぎず、遅すぎず、まさにグッドタイミングであった。

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 お散歩日和、お花見日和に誘われてか、1200mにも及ぶ運河沿いの並木道は、三々五々、白木蓮の花を眺めながら、そぞろ歩く人々や、ジョギングに励む若者、犬を連れて散歩する人など、一様に、春の訪れを謳歌しているような、のどかさが感じられ、私の心を、柔らかく解きほぐしてくれたのだった。


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 いまや、私のお気に入りのスポットの一つである、並木道に佇み、白木蓮の花を見上げていたら、母の笑顔や、共に過ごした懐かしい日々が思い出され、一寸、切なかった。 


潮風が運ぶ花便り_c0019055_1695042.jpg ボーと、涙で花がかすんできたので、慌ててそれを振り払うようにして、歩き出し、橋の上に上がってみた。
運河沿いの散歩道は、道路からは一段低い位置に作られているため、木造の階段を上って辿り着いた南開橋から、反対側を見たら、向こう側には、ピンク色の桜並木らしきものが続いていた。



 去年訪れたときは、橋周辺が道路工事中で、橋の上から、写真を数枚撮っただけで、帰ってきてしまい、全然気がつかなかったのだった。
来たついで、と、今度は歩道橋の階段を上ったり、降りたりして、反対側に渡り、近づいみたら、ここのも河津桜であった。
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 暖冬の影響でか、早や散り始めたり、一部葉桜になってしまっているものもあったが、橋げたの付近には、水仙や花にら、たんぽぽなどが咲いていた。











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 駅へ向かう途中、花壇に植えられた薄紫色のパンジーに、心を惹かれ、カメラに収めてもきたが、ぽかぽか陽気と、潮風と、花々に心癒され、「弥生、三月、MARCH」は、まず、まずの滑り出しと言えそうである。








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# by pooch_ai | 2007-03-02 15:39

春まだ浅き宵に


     ~ベジャールの世界にいざなわれて~




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  東京バレエ団によるモーリス・ベジャール振付の「ザ・カブキ」ハイライトと、「舞楽」、「バクチⅢ」を観て来たが、文句なく素晴らしい舞台で、夢のような世界に浸りきった、春の宵であった。





 「ザ・カブキ」は、アジア文化に深い関心を持つベジャールが「仮名手本忠臣蔵」をもとに、海外公演のために創作した作品であり、「舞楽」、「バクチⅢ」も、同じくアジアをテーマに生み出されたアジアン・ロマネスクの傑作とされている。




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最初の「舞楽」は、雅楽にのせて、ある日本青年が、官能的で魔術めいた儀式を体験する様を表現した踊りだが、幕が上がったとたん、ベジャール・マジックとも言うべき妖しい世界にいざなわれ、観ているこちらまで儀式に参加しているような、ある種の陶酔感を味わわされたのだった。




 次なるプログラムの「バクチⅢ」は、ベジャールが2度にわたるインドへの旅から大きな影響を受けたというヒンズー教をテーマとした作品。
「バクチ」は、ヒンズー語で、“親愛”を意味するとのこと。ヒンズー音楽を用いた3つの挿話からなっているが、今回上演されたのは、3つ目の、破壊と再生の神シヴァと妻シャクティの踊りであった。

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 このシャクティ役に起用され、真紅のタイツに身を包み、長い手足と、しなやかな肢体を駆使して、情熱的で、美しく、力強い踊りを披露したのが、あの私が愛して止まない上野水香であった。



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 私が、彼女の舞台を初めて観たのは、まだ、彼女が牧阿佐美バレエ団に所属していたときのことである。かのローラン・プチをして、「彼女の優美な肢体は、それ自体が一編の詩である」と、言わしめた彼女の生の踊りを、この目で観て見たいと思い、出かけて行ったのが、「デュークエリントン・バレエ」であった。





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 それは、まさに衝撃的な舞台で、以来、すっかり彼女に心酔してしまい、「眠れる森の美女」、「くるみ割り人形」、「ピンクフロイド・バレエ」などを観に行ったが、いつも、うっとりと彼女の踊りに見惚れていたのだった。






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 その彼女が、突然、東京バレエ団に移籍。それまで、男性にしか許されていなかった「ボレロ」を踊ることになったというニュースは、うれしい驚きで、是非、観に行きたいと思ったのだが、母のことなどがあり、その願いは、叶えられなかった。





 
  だから、この夜は、長い間逢えなかった恋しい人に逢うような、胸のときめきを押さえきれなかった。
 「ボレロ」も高い評価を得ていたが、この夜の彼女の踊りには、一種の凄みさえもが感じられ、移籍したことで、一回りも、二回りも、大きく成長したことを物語っていた。


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 だが、なんといっても圧巻だったのは、最後の演目である「ザ・カブキ」であった。
 「ザ・カブキ」は、現代の青年が、「忠臣蔵」の時代にタイムスリップし、武士「由良之助」となって、主君の仇討ちに生き、そして死んでゆくというストーリー。
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 日本が世界に誇る舞台芸術・歌舞伎と、精神文化の武士道を、西欧のバレエという手法で、表現したこの作品は、発表されるやいなや、世界中で大きな反響を呼び起こし、初演から20年を数える今年までに、パリ・オペラ座、ミラノ・スカラ座、ウィーン国立歌劇場、ベルリン国立歌劇場、ボリショイ歌劇場等々、欧米の有名なオペラハウスで上演され、観客の動員数は22万人を超えているとのことである。

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 それは、噂に違わぬ、興奮と感動の渦巻く舞台であった。ベ・ベン・ベン・ベーンという音楽にのせて、バレエの跳躍や回転で、躍動する若き武士たち。絢爛豪華な打掛をガウンのようにひるがして、コケティッシュな魅力をふりまく腰元たち。



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 そして、血判を押すシーンでの、舞台上を、ころころと転がる巻紙とか、切腹の血しぶきを思わせる垂れ幕や、いろは47文字が書かれた白布が背後に降りてくるなど、大胆な舞台装置と、垂れ幕を巧みに使った息もつかせぬ場面転換。








 歌舞伎の様式美、所作が、バレエと違和感なく調和していて、終始目が離せず、見事な異文化コラボレーションを、心ゆくまで堪能した忘れられない夜となった。

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More  こんなところに河津桜が!
# by pooch_ai | 2007-02-18 18:44

ゆるゆると、優しい時間を


~愛しのホワイティーとの再出発!~




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引越しをするにあたり、PCも、デスクトップから、場所をとらないノートパソコンに買い換えることにした。







私のPCは、Windows Meで、XPに比べると、機能的には劣るものの、まだ十分使えるし、使い慣れていて愛着があったから、捨てるのはしのび難く、リサイクルショップに電話をして、「無料でもいいから」と、引き取ってもらうことにした。


 画面の状態を見せて、「メールとワード程度なら、十分」の説明に、先方も納得し、新しい主を探してくれることになった。


 それからが大忙し。愛機を引き渡す前に、データのバックアップの後、データ消去のため、リカバリーディスクと、アプリケーションCD1、2をインストールして、PCを初期化したのだが、私にとっては、これもまた、いい勉強になった。


 そして、引越しが済んだ数日後、我が家に新しい相棒がやって来たのだった。

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買い換えると決めた時点で、カタログなどから、機種は決めていたのだが、店頭で、実際にご対面したとたん、たちまち白いキーボードに魅せられてしまい、「これっきゃない」と、即決。その場で「ホワイティー」と命名したのだった。






 一応、ビスタ対応なので、いずれバージョンアップするにしても、当分は、XPのままで使うつもりでいる。ビスタには、いくつものエディションがあり、機能やソフトに違いがあるようで、すぐには使いこなせそうもないし、その必要性もないから。




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 前のPCに比べると、キーが平たく、大きめで、真っ白な地に、えんじ色の文字が刻印されていて、そのコントラストが美しく、軽いタッチで文字が打ち込めるので、いまや、すっかり“ホワイティー”の虜になってしまっている。






 指で、マウスポインターを操作出来るフラットポイントがあるのも、前の機種との大きな違いである。便利ではあるものの、マウス操作に慣れているから、時々、「??」と戸惑うことがあり、マウスも接続して併用することにした。指紋センサーや無線ランも搭載されており、その進化には、ビックリ。

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 15.4インチのディスプレイも、DVDで好きな映画を観るのにはいいだろうと思ったのだが、画面が大きい分、文字が小さすぎて読みにくかったり、画面が白っぽかったりで、画面領域や、文字の表示サイズ、画面の明るさなどの調整が必要だった。



ゆるゆると、優しい時間を_c0019055_1758133.jpg そのうえ、データの移行もしなければいけないし、フリーソフトのDLや、他のソフトのインストール等々、カスタマイズして、使いこなせるようになるまでは、かなり時間がかかりそうである。




 元々体力がないため、ルーティンワークだけで精一杯なのに、引越しという一大作業が加わったのだから、丁度、胃がんの手術をしたときの、術前術後のような感じで、もう、へとへと。荷物の整理と収納も、遅々として進まず、なかなか“ホワイティー”と向き合う時間がとれないでいる。


ゆるゆると、優しい時間を_c0019055_1802538.jpg だが、引越し前と違い、期限があるわけではないのだから、これからは、万事スローテンポで、行こうと思っている。
 本当は、7年前に死んでいた筈の、おまけの人生なのだから、もう、頑張るのはやめよう、これからは、体を労わりながら、ゆっくり、のんびり、優しい時間を過ごせるように、努めよう。


 
 「ねえ、ホワイティー、一緒に、ゆる、ゆると参ろうではではないか」と、つぶやいたら、どこかへんなところにタッチしたのか、ホワイティーが、「ピリャーン」と音を立てたが、あれは彼女が「YES」と、答えたのかも知れない。


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# by pooch_ai | 2007-01-27 14:42

新たな気分で

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       今年もよろしくお願いいたします。新たな気分で_c0019055_884640.jpg
# by pooch_ai | 2007-01-01 08:09

今年1年のご愛顧に感謝



今年1年のご愛顧に感謝_c0019055_1351822.gif




  今年も残りわずかとなりましたが、この1年、私の「独り言」をお読みくださいました皆々様に、心よりお礼申し上げたいと思います。本当に、ありがとうございました。

 コメント欄やメールで、感想や励ましのお言葉を、たくさんお寄せくださり、楽しいおしゃべりを交わせたことは、私にとって、とてもうれしく、ありがたいことでした。

 このところ、お引越しの準備に追われて、更新できずにおりますが、落ち着きましたら、また、新たな気持ちで、続けてゆきたいと思っておりますので、来年もよろしくお願い致します。

 それでは皆様、寒さの折から、お体に気をつけて、素敵なクリスマスと、よいお正月を過ごされますように。
# by pooch_ai | 2006-12-20 13:05


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